詳細
バランシングヘッドには、3つのタイプがあります。
- フランジタイプ(FT):主軸の外側で砥石車上に取り付けます。通常、自動砥石車交換機能なしのシンプルな研削盤上で使用します。取り付けが非常に簡単なため、レトロフィットに適し、また、AEセンサーを取り付けて、研削工程を制御することもできます。
- スピンドルタイプ(ST):スピンドル内蔵型でスピンドル内部で動作します。通常、フロントスピンドルを備えた最上位機種の研削盤で使用され、高速および超高速で動作するため、研削ホイールとスピンドルの重心バランスを高める必要があります。
必要なバランシング容量を確保するために、径と長さの構成で対応しています。スピンドル内のバランシングヘッドは、最大の感度と応答を実現するAEセンサーを内蔵しています。さらに、バランシングヘッドを主軸に固定する方法としてフランジ取り付け、またはセルフロックシステムを提供しています。 - 流体式タイプ(HT):砥石のサポートフランジ上に取り付けられます。通常、自動砥石車交換機能付きの研削盤上で主軸に標準バランシングヘッドを使用できない場合に使用します。このタイプのバランシングヘッドでは、クーラントやオイルを噴射することでアンバランスを調整します。クーラントやオイルは、バランシングコンテナーに組み込まれた または砥石フランジ内に直接備えられている3つまたは4つのバランシングチャンバーに蓄えられます。バランシングコンテナーは、お客様の要件を満たすように、専用に設計されます。取り付けは非常に簡単で、自動バランシングシステムを備えていない研削盤のレトロフィットも可能です。
FT/STバランシングヘッドは、以下のシステムに接続することができます。
BLÚ P1dWB P7WB DS5000 DS6000 DS7000
利点
- アンバランスを補正
- アンバランス補正時間を短縮
- 1つまたは2つの平面上で補正
- 加工ワークの形状、寸法、仕上げの品質がアップ
- マシンの回転部品の寿命延長(例:主軸、砥石車、ドレッサーなど)
スペック
- バランシング性能:1~8000 grcm
- 回転速度:最大30000 RPM
- AEセンサーを組み込み可能
バージョン
バランシングヘッドは、スピンドルの外側に取り付けるタイプとスピンドルに内蔵するタイプを提供しています。ほとんどのアプリケーションに対応できます。
- リトラクション型バランシングヘッド(FTR):自動電気機械式バランシングは、モーターによっておもりをバランシング位置に移動させることで行います。バランシング中のみブラシが接触動作して、モーターが駆動します。このシステムは、一体型のコンポーネントで構成されます。そのため、トランスミッター用のサポートは必要ありません。
- 非接触式トランスミッション付きバランシングヘッド(FTC):バランシングは、誘導方式によってモーターの動作を行います。バランシングサイクルを管理するための動力信号と制御信号は、エアギャップを介して送信されます。このバランシングヘッドは、おもりの位置を対称にするニュートラルポジション機能を持っています。マシンの起動時や砥石車の交換後に役立ちます。非接触式トランスミッション付きバランシングヘッドは、2つの部品(ステーターとローター)で構成されます。そのため、ステーター用の外部サポートが必要です。
- 非接触式トランスミッション/内蔵型AEセンサー付きバランシングヘッド(FTCG/STCG):これらのバランシングヘッドは、非接触式バランシングヘッドの特徴と機能に、砥石の近くで動作する広帯域AEセンサーを組み合わせたものです。このセンサーは、常時砥石車のエアギャップ、ドレッシング、衝突のモニタリングとチェックを保証します。
- 接続用トランスミッター付きバランシングヘッド(FTAT):このバランシングヘッドは、非接触式トランスミッションを使用していますが、バランサーヘッド部とローターが一体化しています。
- 高速アプリケーション(高速STCG)用コプラナー式バランシングヘッド:このシリーズのバランシングヘッドは、スピンドルタイプのバランサー、CBN砥石やエレクトロスピンドルを使用する研削盤のアプリケーション専用で、一般的に高い周速を持つアプリケーションに使用されます。周速が高い場合は、重心が別の平面上に移ることによって生じるトルクのアンバランスの問題を防ぐために、バランサーの重心、およびバランサーと砥石車の重心の位置合わせが重要です。コプラナー式バランシングヘッドには、2つのバージョンがあります。1つ目は、従来アセンブリー用の筒形タイプです。2つ目は、CBN砥石車の新しいアセンブリー方式用に設計されています。すべてのバージョンは、内蔵型広帯域AEセンサーを搭載しています。さらに、これらのバージョンは、非接触式トランスミッション用コネクター付きと内蔵型トランスミッションシステム付きで提供しています。