マシニングセンターでのワークプロービング
フライス盤またはマシニングセンターを使用する生産エリアの主な問題の1つに、誤加工による不良ワークによって発生する問題があります。不良を避ける方法の1つは、作業台へのワークの取り付け状態(機械軸に対する実際の位置)を知ること、さらに機械加工後にワークを測定/検知することです。このような検査を実行するには、マシンにワークプロービングシステム、すなわちタッチプローブとボアゲージを取り付ける必要があります。
ワークプロービングとは、フライス盤またはマシニングセンターの内部(切削が行われるのとまったく同じ条件)ですべてが実行される測定工程です。この方法により、オペレーターは、CMMからの提供データと同じデータを、より速く有意義に得られます。実際、CMMは高精度の測定を実行しますが、その情報は、マシン内部でのワークの配置に応じて変わることはありません。さらに、環境条件が異なると、加工結果にも影響を及ぼす可能性もあります。
ワークプロービングアプリケーションは、ワークセットアップとワーク検知の2つの検査を実行します。
切削工程を開始する前に、荒加工ワークの位置、その原点、および方向を正確に知ることが重要です。こうした情報が得られなかったり、情報が不正確であったりすると、ミスアライメントによって加工ワークに要求されている公差から外れてしまうリスクがあります。言い換えると、ワークのセットアップを知ることで、不良の大幅削減につながります。
ワーク検知は、加工直後の寸法検査を可能にします。この方法により、以下のことを判断できます。
- ワークが公差内に収まっており、次の工程に進めることができるかどうか
- ワーク寸法が要求された図面寸法より小さく、さらに加工する必要があるかどうか
- ワークの加工不良や公差外かどうか(不良ワークをただちに排出すればそのワークをそれ以上加工することを避けられる)
- 使用時間と検査時間の短縮
- 生産効率の向上
- リアルタイムにワークの位置を決定
- 不良の削減
- マシン上に固定されたワークの測定
マーポスがフルラインナップで提供するワークプロービングアプリケーションは、あらゆるフライス盤とマシニングセンターの装備およびさまざまな形状のワークの測定に対応できます。
- 光学式トランスミッションタッチプローブ:小型/中型マシンに最適なプローブ
- 無線式トランスミッションタッチプローブ:フライス盤/マシニングセンターでの大型ワークの加工用プローブ
- ワイヤレスボアゲージ
- 走査プローブ:加工直後にプロファイルの正確さを検証し、マシン上でそのまま表面の欠陥を検出できるプローブ
上記以外にも、あらゆるワークプロービングアプリケーション用の専用測定ソフトウェアを開発しています。