R2R工程における膜厚測定
電子デバイス分野では、ロールツーロール(R2R)処理法により、プラスチックフィルムや金属箔のロール上に柔軟で大面積の電子デバイスを製造します。
R2Rは、フレキシブル基板の連続処理を含む製造法の1つです。基板は移動する2つの材料ロール間を搬送され、追加の工程により連続してフィルム構造を製造できます。
R2Rは以下のような多数の製造分野に適用され、基板ベースの製造工程の中でも重要です。
- 印刷/フレキシブル薄膜電池
- フレキシブル大面積電子デバイス
- フレキシブルソーラーパネル
- 金属箔およびシートの製造
- 医療品
- 燃料電池 - 層状の固体酸化物燃料電池(SOFC)、プロトン交換膜(PEM)、膜/電極アセンブリー、ガス拡散層(GDL)
詳細
現在、フレキシブル薄膜バッテリーの製造またはPEMコンポーネントにR2R工程を使用するニーズがあり、主に以下の点がフォーカスされています。
- 電極コーティングの不良率の低減
- 厚さ監視用の非接触型センサーの例としてのインライン品質測定と管理
厚さ監視は完全に生産ライン内で行う必要があるため、非接触型で行う必要があります。
触れることができず、従来の接触型では測定できない繊細な材料に対して厚さのインライン測定を行うために、マーポスでは以下のような独自の非接触型を提案しています。
- 色収差共焦点
- 干渉法
この2つの技術により、薄い非透明層の場合でも、非常に高い測定精度が保証されます。
2つのセンサーとスナップを使用すれば、バッテリー電極全体の厚さと異なる材料層の厚さを同時に測定できます。
複数の箇所で厚さを測定するために、特別なゲージングアプリケーションをご提案できます。
利点
- 柔らかい非透過材料の測定のための非接触技術
- 5 µm以上の層の厚さを測定可能
- 実際のインラインアプリケーションに対応する広い測定範囲
- 高感度、高精度
- 測定スナップまたは完全なゲージ機器を提供可能
- Quick-SPCソフトウェアオプションにより統計処理やデータ転送が可能
バージョン
- 基本構成 - 以下のいずれかの構成の測定スナップ1個
- 色収差共焦点センサー2本とIRIX 2チャンネルコントローラー1個
- 干渉センサーおよびNCGコントローラー2個
- オプションのE9066工業用PCとQSPCソフトウェア(測定演算、統計処理およびデータ転送用)
- 複数箇所の測定のためにカスタマイズしたゲージングソリューションも提供可能
スペック
• 測定可能な膜層の最小厚さ5 µm
• 総厚の繰り返し精度範囲1 µm以内(実際のアプリケーション)