SOFCスタック:EoL(End-of-Line)テストステーション
EoL(End-of-Line)テストは、製品が工場から発送される前の最後のチェックポイントなので、製造プロセスにおいて必要不可欠です。EoLステーションは、燃料電池組立ラインの最後に配置されるテストシステムです。コンポーネントの最も重要なパラメーターをチェックすることにより、SOFC燃料電池スタックの品質管理や性能テストが可能になります。
テストするSOFCスタックは1種類で、10個の異なるクラスターにグループ化された70個のセルで構成されています。異なるスタックインターフェイスを使い、さらにはソフトウェアの変更によって、類似サイズの他種スタックをテストできるようになります。
実行される診断テストは、700 °Cでの分極曲線です。このテストでは、電流を徐々に増幅させながら、スタックの各クラスターの電圧を測定します。このベンチでは、スタックを最高温度910 °Cまで徐々に加熱し、システムを室温まで制御しながら冷却する加熱曲線(お客様により定義)を実行する必要があります。
このステーションは電気制御キャビネットによって制御され、5台の追加ステーションを制御できるように設計されています。
このテストは、燃料電池の製造チェーンにおいて最も重要なテストです。なぜなら、このテストによって製品の完璧な機能性と燃料電池の最終装置に搭載可能な状態であることが保証されるからです。また、市場で要求される品質と安全性の基準も保証されます。
このマシンは、脱着式パネルで覆われたアルミニウム製形状フレーム組み立てられた1つのステーションになります。主に炉で構成されており、テスト対象のスタックを手動で収納するように、本体が水平にスライドします。自動で閉じる(空圧式または電動装置による)ことも可能です。
前面にはベンチ内に設置された計測機器を管理する小型の電気ローカルボックスがあります。
ステーションの後部には、プロセスガス(空気、窒素、水素)用の 3つの個別の注入ポートがあります。これらのポートからプロセス回路が展開され、ガスがスタック運転温度まで予熱されます。スタック出口では、排気ガスが希釈空気と混合され煙突に運ばれます。
また安全性の面から、水素ディテクターがベンチ後部に設置されており、フィッティングやフランジからの漏れを検知できるようにしています。
配電盤には、専用のキャビネットがあります。さらに制御キャビネットには、分極曲線テストを実施するための電子負荷装置を備えています。
ステーションにはローカルHMIタッチパネルが統合されており、主要パラメーターの視覚化を可能にします。制御キャビネットには中央の工業用PCが統合されており、ステーションのPLCとの通信やデータ管理を可能にします。
このマシンには、欧州規格に準拠したCEマークとATEX認証を取得しています。
ステーションは、公称出力1.5 kWのSOFCスタックをテストします。
- 製造工程における製品の品質、安定性、歩留まりの評価
- 故障したドライブの確実な検出、不良率の低減、生産量の最大化
- スタックが適切な仕様と規格に準じて生産されている状態の確実性を検証
- 故障率を提言するためにトラブルシューティングを開始するタイミングを表示
- 顕著に増大する新市場セグメントで得られた経験により、類似のプロジェクト開発を手がける他のお客様をサポート
マシンの基本構成:
スタック公称電力 |
1.5 kW |
動作温度 |
910 °Cまで |
認定時間 | 24時間 |
分極テスト時間 | 45分 |
手動ロード/アンロード(半自動および自動のロード/アンロードへアップグレード可能) |